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歯列矯正で抜歯が必要な場合の費用は?保険適用の有無や相場を解説

2025年4月26日 (土)

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歯列矯正を検討している患者さまにとって、「抜歯が必要なケース」や「その費用」は気になるポイントではないでしょうか。特に、保険適用の有無や自費になる場合の費用相場をあらかじめ知っておくことで、経済的な準備や治療計画が立てやすくなります。また、親知らずの抜歯も矯正治療の一環として行われることがあり、その費用体系や保険適用の条件も把握しておくと安心です。本コラムでは、歯列矯正のための抜歯にかかる費用や保険適用の有無、親知らずの抜歯について詳しく解説します。

 

▼歯列矯正の抜歯は保険適用?

歯列矯正を行う際にスペース確保などの目的で「便宜抜歯(べんぎばっし)」が必要になることがあります。この抜歯が保険適用となるかどうかは、矯正治療そのものが保険診療として認められているかに大きく左右されます。

 

 

原則として自費扱い

多くのケースで行われる「審美的な目的」や「噛み合わせ改善のみを目的とした矯正治療」は自由診療(自費診療)となり、それに伴う抜歯も保険適用外です。つまり、抜歯そのものも患者さまの自己負担で行う必要があります。

保険が適用されるケース

ただし、以下のような特定の疾患や症状に該当する場合は、矯正治療およびその準備として行われる抜歯にも保険が適用される可能性があります。

顎変形症と診断され、外科的矯正治療(手術を伴う矯正)が必要な場合

・口唇口蓋裂などの先天異常

・厚生労働省が指定する特定疾患(ダウン症、鎖骨頭蓋異形成症など)

このようなケースでは、矯正治療の一環として行われる抜歯も医科歯科連携のもとで保険診療となることがあり、自己負担割合(例:3割)で治療を受けることが可能です。

保険適用とならない便宜抜歯の例

たとえば、歯の重なりを解消するために健康な小臼歯を抜くといったケースや、前歯の出っ張りを引っ込める目的の抜歯は、病的な状態に起因しないため保険対象外となります。

したがって、歯列矯正に伴う抜歯が保険適用となるかどうかは、「矯正そのものが保険適用かどうか」によって判断され、抜歯単体では原則として保険診療の対象にならないという点にご留意ください。

歯列矯正の抜歯の費用相場

歯列矯正を円滑に行うために、歯の本数を整える「便宜抜歯(べんぎばっし)」が必要になることがあります。この便宜抜歯は、たとえば前歯の突出感を引っ込める目的や、歯が重なっている部分のスペースを確保するために行われます。

費用の目安

便宜抜歯は自費扱いとなるため、費用には幅がありますが、一般的な相場は以下の通りです(1本あたりの費用)。

処置内容              費用相場(自費)

前歯・小臼歯の抜歯           約5,000〜10,000円

大臼歯の抜歯       約10,000〜15,000円

抜歯に外科処置が必要な場合           約15,000〜20,000円

※上記は1本あたりの目安であり、使用する麻酔や治療環境、術後処置の内容により変動する場合があります。

通常の虫歯治療による抜歯との違い

便宜抜歯は虫歯や歯周病などの疾患が原因ではなく、矯正治療のために健全な歯を抜く行為です。そのため、一般的な歯科治療における抜歯とは目的が異なり、慎重な診断と計画に基づいて行われます。

また、矯正治療の費用とは別に加算されることが多いため、事前に見積もりを確認し、全体の費用を把握しておくことが大切です。

 

▼親知らずの抜歯の費用は?

矯正治療では、親知らずの抜歯が必要になるケースもあります。特に、歯列に悪影響を与える位置にある親知らずは、早期に抜歯することで矯正後の後戻りを防ぐ効果もあります。

 

親知らずの抜歯は保険適用?

親知らずの抜歯に関しては、「病的な症状がある」「歯茎の腫れや炎症がある」「虫歯が進行している」といった臨床的な理由がある場合、保険が適用されます。たとえば以下のような状況です。

・痛みを伴う親知らずの炎症

・虫歯が進行している親知らず

・歯列や噛み合わせに影響する親知らず

このように、病的な状態と診断されれば、歯列矯正と関係なく保険診療として抜歯が可能です。

ただし、矯正の便宜のために抜く場合(健康な親知らず)は自由診療となる場合が多いため、事前に治療の目的と症状を確認しておきましょう。

親知らずの抜歯費用相場

親知らずの抜歯費用は、保険診療と自由診療で大きく異なります。

保険適用時の自己負担(3割負担):約3,000〜5,000円(1本)

自由診療の場合:約10,000〜30,000円(1本)

また、水平埋伏歯や骨に深く埋まっている難症例の場合は、さらに費用が加算されることがあります。外科的手術が必要になる場合は、口腔外科専門医での対応になることもあるため、紹介状が必要になるケースもあります。

抜歯後の管理も費用に含まれる

親知らずを抜歯した後は、感染予防や炎症対策のために抗生物質や鎮痛剤の処方が行われます。これらも費用に含まれるため、トータルでの見積もりを確認しておくと安心です。

 

▼まとめ

歯列矯正の際に行われる抜歯には、保険適用の可否や費用に大きな違いがあります。基本的に矯正目的での抜歯は自由診療となり、1本あたり5,000〜15,000円程度が相場です。一方、親知らずの抜歯については、炎症や虫歯などの臨床的な問題があれば保険適用も可能です。矯正治療の全体費用に加えて、こうした処置費用もかかるため、カウンセリング時に詳細な見積もりと適用条件を確認しておきましょう。費用面での不安を解消し、安心して矯正治療を進めていただくためにも、正しい情報と理解が重要です。

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